フーコーの振り子と慣性振動

回転中心を探す

振子の支点が回転中心からずれていると, 振り子が回転運動に共振して, 遠心力でおもりが外に飛び出してきてしまう. そこで, 支点の位置を正確に回転中心と一致させてなければならないが, 回転台の上部で回転中心を正確に求めるのは意外に難しい.

この実験では仮固定した振子の支点に静止系からレーザービームを当て, 回転台を180度 回転させても 支点とレーザービームがずれなくなるまで調整を繰り返した.

振り子の支点を消す

カメラを振り子の真上に設置すると, 振り子を支える梁がカメラのレンズの目の前にきてしまう. これを目立たなくするため, 絞りは最大に開いて, 焦点を外し, 露出は ND フィルターをつけて調整した.

特製電球を作る

普通の電球だと明るすぎて, 適当な ND フィルタの手持ちがなかったので, 発光ダイオードと抵抗で特製電球を作って使用した. 軌跡が赤いのはそのためである.

回転系のカメラのシャッターを押す

長時間露光 (バルブ撮影) は普通の電気的なリモコン装置が使えない. 物理的にシヤッターを押さなければならないので, 電磁ソレノイド (電磁石によりピストン運動する装置) を使って回転台の外からシヤッターの操作をした.