4.2 既知の名前のNetCDFファイルを読む
ここではNetCDFファイルの名前ばかりでなく、それに含まれている次元・変数・属性の名前も既知である場合を取り上げます。(そうでない場合には「問い合わせ」呼び出しをする必要があります。)NetCDFファイルの中の変数のデータを読むためのごく一般的なFORTRANでの呼び出しの順序は:
NF_OPEN ! 既知のNetCDFファイルをオープンする
…
NF_INQ_DIMID ! 次元IDを取得する
…
NF_INQ_VARID ! 変数IDを取得する
…
NF_GET_ATT ! 属性値を取得
…
NF_GET_VAR ! 変数の値を取得
…
NF_CLOSE ! NetCDFファイルをクローズする
まず、ファイルの名前を与えることにより、最初のコールがNetCDFファイルをオープンします。そして、その後、オープンされたファイルを参照するために必要なNetCDF IDを返します。
次に、NF_INQ_DIMIDへのコールでアクセスする次元ごとに次元名に由来した次元IDが割り振られます。同様にして、必要な変数IDも変数名に由来する名前がNF_INQ_VARIDへのコールで決定されます。一旦、変数IDを手に入れれば、NetCDF ID、変数ID、そして必要な属性名を使うことで、NF_GET_ATTファミリーのなかのメンバーに対する入力として、変数の属性値も読み取れます(通常、それぞれの属性に対してNF_GET_ATT_TEXTもしくは、NF_GET_ATT_DOUBLE)。変数データの値はNetCDFファイルから、直接アクセスすることができます。単一の値の場合には、NF_GET_VAR1ファミリーのメンバーへのコールのよって、そして変数全体の場合にはNF_GET_VARファミリーへ、または配列・部分サンプル・マップされたアクセスの場合にはNF_GET_VARA, NF_GET_VARS, もしくはNF_GET_VARMファミリーへのコールを使います。
最後に、NetCDFファイルはNF_CLOSEによってクローズされます。読み取るだけのためにファイルを開いた場合にはクローズする必要はありません。
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