放射MTGメモ(2013/12/24)

参加者

  • 倉本圭、石渡正樹、はしもとじょーじ、高橋芳幸、濱野景子、齊藤大晶、大西将徳

line-by-line 放射計算プログラムの開発(大西)

  • H2O連続吸収の評価
    • H2O の連続吸収を「線吸収(カットオフ無し)」と「線吸収(カットオフ25cm-1) + MT_CKD」の比較から評価
      • 「線吸収(カットオフ25cm-1) + MT_CKD」= H2Oの吸収断面積の実験値
    • 計算設定
      • 線吸収: HITRAN2008
      • 吸収線形: Lorentz 線形
      • 計算圧力: 1E+1, 1E+3, 1E+5, 1E+7 [Pa]
      • 計算温度: 200, 250, 300, 350 [K] (MT_CKD の適用温度範囲内)
      • 計算波数: 0 - 20000 [cm-1]
    • 計算結果
      • 波数によって、「線吸収(カットオフ無し)」と「線吸収(カットオフ25cm-1) + MT_CKD」の大小は変化する(常にどちらかが大きいということはない)
      • 温度を固定した場合、両者の差は、ほぼ圧力の 1 乗に比例している
      • MT_CKD モデルの連続吸収は、圧力の 1 乗に比例している
      • MT_CKD モデルの計算結果に、10000 [cm-1] より高波数で、波数に対して増加する吸収(or 消散?)断面積の構造が見られる
        • 計算設定がうまくいっておらず、Rayliegh 散乱の寄与、また他の分子の寄与を計算してしまっている可能性がある
        • MT_CKD の計算について確認
  • 今後の方針など
    • 水蒸気大気の放射計算
      • H2O の連続吸収の扱い
        • カットオフなし計算による吸収断面積とMT_CKD を使った評価は難しそう
        • H2O 連続吸収の研究 review を読んで、これまでの経緯と最近の動向を確認
          • Shine et al., 2012, The Water Vapour Continuum: Brief History and recent Developments, Surv Geophys, 33, 535-555
        • 他の放射グループの扱い方を確認
          • Kopparapu et al., 2013: BPS formalism (Paynter & Ramaswamy 2011)
          • Goldblatt et al., 2013: Clough et al., 1989
      • 温度プロファイルの計算
        • H2O の温度圧力の関係は工業的にはよく調べられているのでそのテーブルを使って計算する
          • The International Association for the Properties of Water and Steam (http://www.iapws.org/index.html)
    • 計算コードの公開
      • できたところからドキュメントをつけて公開する
    • 1月の系外惑星研究会に向けて
      • マグマオーシャンができているような惑星大気でのサンプル計算
        • 地表は直接見えないかもしれないが、高温大気に特徴的なスペクトルが見えないか
  • mtg 資料

系外惑星研究会

  • 2014/01/06(月), 07(火)の日程で調整中
  • 場所は国立天文台(三鷹)
  • 初日: 木星型, 2日目: 地球型
  • 話題提供者は、30分程度の内容を準備してください

次回の日程

  • 2014/01/06(月), 07(火) は系外惑星研究会
  • 定例ミーティングは 2014/01/14(火) 9:00- (1/13(月)は祝日)