放射MTGメモ(2013/05/01)

参加者

  • 倉本圭、石渡正樹、はしもとじょーじ、高橋芳幸、高橋康人、大西将徳

line-by-line 放射計算プログラムの検証作業(大西)

  • 1. LBLRTM のソースコードを読み、計算の仕方などを確認
    • 1) line shift の温度依存性
      • LBLRTM: line shift は、圧力と温度(Temperature_ref/Temperature)に依存する
      • onishi: Rothman et al., 1998 に従い、line shift は、圧力のみに依存する
      • onishiプログラムも温度依存性を導入する
        • HITRAN data のAir pressure-induced line shift のパラメタの説明には, [cm-1 atm-1] at 296 [K]とある
        • LBLRTM はよく検証されているコードである
        • エネルギー収支を問題にする場合には、line shift はあまり本質的でない(分光観測には重要)
        • line shift の物理はあまりよくわかっていない
        • 実験からline shift のパラメタを決めている論文が何と言っているかを確認する
    • 2) 入力データファイル(TAPE5)の設定について
      • 入力データファイル(TAPE5)のRECORD 1.3: beginning wavenumber (V1), ending wavenumber (V2) に同じ値を入れると、プログラム内で別の波数が改めて設定され、その波数の光学的厚さが計算される
      • V1, V2 は異なる値を設定して計算すると、V1, V2 に対応する光学的厚さが計算される
      • V1, V2 とそれに対応する光学的厚さはTAPE6に出力される(TAPE5 RECORD 1.2 で MPTS = 1 とする必要がある)
      • V1, V2 に異なる値を設定して光学的厚さを計算すると、onishi計算とよく一致する
        • 計算条件
          • 連続吸収なし
          • 吸収線1本
          • 吸収体: H2O (もっともドミナントな同位体)
            • v: Vacuum wavenumber; 100.021385 [cm-1]
            • S: Intensity;1.58E-20 [cm-1/(molecule cm-2)]
            • g_air: Air-broadend half-width; 7.27E-02 [cm-1 atm-1]
            • g_self: Self-broadend half-width; 0.439 [cm-1 atm-1]
            • E: Lower-state energy; 8.83E+02 [cm-1]
            • n_air: Temperature-dependence exponent for g_air; 0.56 [1]
            • delta_air: Air pressure-induced line shift; 0.00 [cm-1 atm-1]
          • 大気はUS standard atmosphere の最下層
            • 温度、圧力、体積混合比はTAPE5で直接入力
        • 計算結果
          • 中心波数
            • LBLRTM: 100.021 [cm-1]
            • onishi: 100.02 [cm-1] (10-2 [cm-1]までしか計算していない)
          • 波数 - 光学的厚さでグラフを描いた時の面積(98 - 102 [cm-1])
            • LBLRTM: 236.41 [cm-1]
            • onishi: 244.21 [cm-1]
    • 3) 光学的厚さの計算手順について
      • LBLRTM
        • 1. 大気層の上端、下端の圧力、温度、分子の体積混合比が与えられる
        • 2. 大気の上端下端の物理量から大気層を代表する圧力、温度を計算. また、大気層の分子数密度も分子ごとに計算
        • 3. 上記で計算された、大気層を代表する圧力、温度、分子の体積混合比(分子の数密度から計算)をもとに吸収係数を計算
        • 4. 吸収係数と分子数密度から光学的厚さを計算
      • onishi: 大気層の上端下端の吸収係数を計算してから、大気層を代表する吸収係数を計算
      • onishi プログラムで、LBLRTM と同様の手順で光学的厚さを計算すると、とても良い一致
        • 計算条件
          • 上の計算(1. (2))と同様
          • 但し、大気層を代表する、圧力、温度、体積混合比、各分子の大気層内の分子数はLBLRTM による計算結果を使用
        • 計算結果
          • 中心波数
            • LBLRTM: 100.021 [cm-1]
            • onishi: 100.02 [cm-1] (10-2 [cm-1]までしか計算していない)
          • 100.02 [cm-1]での光学的厚さ
            • LBLRTM: 1066.9187
            • onishi: 1066.769148
          • 波数 - 光学的厚さでグラフを描いた時の面積(98 - 102 [cm-1])
            • LBLRTM: 236.41 [cm-1]
            • onishi: 237.37 [cm-1]
  • 2. 高橋(康)さんのプログラムとの比較
    • H2O 分子の一本の吸収線のみの大気で、吸収係数の計算を比較
    • 計算条件
      • 上の計算(1. (2)) と同様
      • 但し、delta_air = -1.12E-03 [cm-1 atm-1]
    • 高橋(康)さん計算中
  • LBLRTM の使い方に関する解説論文
    • 藤枝鋼, 深堀正志, 測候時報, 71(3), 59--127, 2004 「高分解能大気放射伝達モデル「LBLRTM」による大気の透過率・放射輝度等の計算方法
  • mtg 資料
  • To Do
    • 多数の分子・吸収線を考慮して光学的厚さの計算を実行
      • line shift の温度依存性を導入
      • CO2 の吸収線は、sub-lorentzian を考慮せずに計算
        • LBLRTM で sub-lorentzian 計算の設定など確認
      • LBLRTM と光学的厚さのスペクトルを比較する

木星大気の計算(高橋康)

  • 放射計算
    • 25000 [cm-1] までの吸収線を計算
    • line by line 計算による吸収係数と、特定の温度、圧力であらかじめ用意された吸収係数のテーブルから内挿したものの検証
      • 吸収係数の検証に、放射計算までする必要はない
  • 太陽放射の導入した放射計算
    • 温度逆転層がうまくできるか確認する
  • その他
    • 大西開発コードの検証用計算
      • 分布関数の温度依存性の計算にバグを確認。再計算中

次回の日程

  • 2013/05/08(水) 9:00-
    • (5/6(月) は振替休日のため)