以下は, Debian GNU/Linux 3.1 (sarge) で Gfdnavi を動かすために 必要な環境をインストールするための手引きです.
Gfdnavi 本体のインストール以降は Gfdnavi チュートリアル を参照してください.
Debian GNU/Linux を使用している場合, Debian 本家から Ruby の deb パッケージをダウンロード可能です. また, GPhys などのライブラリの deb パッケージは 地球流体電脳倶楽部 からダウンロードできます.
まず, /etc/apt/sources.list に以下の行を追記します.
deb ftp://www.gfd-dennou.org/library/cc-env/Linux/debian-dennou/ stable/ deb-src ftp://www.gfd-dennou.org/library/cc-env/Linux/debian-dennou/ stable/
以下のように APT リストを更新し, 必要なパッケージをインストールします.
# apt-get update # apt-get install ruby ruby1.8-dev irb rdoc libopenssl-ruby gphys
Debian sarge では, MySQL バージョン 4 のパッケージが用意されているので, 以下のバージョン 4 用のパッケージをインストールします.
# apt-get install mysql-server-4.1 mysql-client-4.1 \ libmysqlclient14-dev libmysql-ruby
MySQL の root のパスワードは以下のように設定します. ここではパスワードを 'rootroot' にしています.
# mysqladmin -u root password rootroot
以降で MySQL サーバにアクセスする際に必要なので忘れないように してください.
RubyGems とは Ruby 版 dpkg とも言うべきもので, Ruby on Rails などのソフトウェアの をインストールする際, 依存関係を確認して必要なソフトウェアをインストール したり, 更新情報を参照して最新版をダウンロードするなどしてくれる ユーティリティです.
RubyGems をインストールし, RubyGems を介して Ruby on Rails をインストー ルするのは, Debian sarge では rails 用の deb パッケージが用意されて いないためです. (etch には rails パッケージが用意されているため, etch 版パッケージを利用する方法もあります).
ただし, RubyGems をデフォルトの設定でインストールすると, RubyGems のパッケージが Debian パッケージのファイルを上書きし, Debian パッケージとの不整合が発生する可能性があります. 以下では, Debian パッケージ環境を破壊しないよう RubyGems 関連のファイル をインストールします.
RubyGems ソースを適当な作業ディレクトリに展開
$ mkdir gems_src $ cd gems_src $ wget http://rubyforge.org/frs/download.php/17190/rubygems-0.9.2.tgz $ tar xvzf rubygems-0.9.2.tgz
RubyGems をインストールする. 既存の debian パッケージファイル上書きしない ように, また gems 関連のファイルを一箇所にまとめておくように,
インストールパス /usr/local/rubygems パッケージインストール先 /usr/local/rubygems/gems
とします.
$ cd rubygems-0.9.2 # mkdir /usr/local/rubygems # export GEM_HOME=/usr/local/rubygems/ # ruby setup.rb config --prefix=/usr/local/rubygems/ --siteruby=/usr/local/rubygems/lib/site_ruby # ruby setup.rb setup # ruby setup.rb install
インストールする前に設定を確認したい場合は,
$ ruby setup.rb show
とする. また, どのディレクトリに何のファイルがインストールされたかを 確認したい場合は, 作業ディレクトリ内の InstalledFiles を見てください.
この結果 RubyGems 関連のファイルは以下のようにインストールされます.
gem 関連のコマンド /usr/local/rubygems/bin rubygems.rb など /usr/local/rubygems/lib/site_ruby/1.8
以下のコマンドを実行し, "INSTALLATION DIRECTORY" が正しく設定されている か確認します.
$ RUBYLIB=/usr/local/rubygems/lib/site_ruby/1.8 \ /usr/local/rubygems/bin/gem environment RubyGems Environment: - VERSION: 0.9.2 (0.9.2) - INSTALLATION DIRECTORY: /usr/local/rubygems/ - GEM PATH: - /usr/local/rubygems/ - REMOTE SOURCES: - http://gems.rubyforge.org
上記のように RubyGems をインストールしたので, 以下のように環境変数を 設定する必要があります.
PATH /usr/local/rubygems/bin RUBYLIB /usr/local/rubygems/lib/site_ruby/1.8
sh, bash の場合
$ export PATH=$PATH:/usr/local/rubygems/bin $ export RUBYLIB=$RUBYLIB:/usr/local/rubygems/lib/site_ruby/1.8
ログインするたびに設定を有効にするために, ~/.bashrc などの設定 ファイルに上記の記述を書き込んでおくと良いでしょう.
$ vi ~/.bashrc export GEM_HOME=/usr/local/rubygems/ export PATH=$PATH:/usr/local/rubygems/bin export RUBYLIB=$RUBYLIB:/usr/local/rubygems/lib/site_ruby/1.8
csh の場合
$ setenv PATH $PATH:/usr/local/rubygems/bin $ setenv RUBYLIB $RUBYLIB:/usr/local/rubygems/lib/site_ruby/1.8
ログインするたびに設定を有効にするために, ~/.cshrc などの設定 ファイルに上記の記述を書き込んでおくと良いでしょう.
$ vi ~/.cshrc setenv GEM_HOME /usr/local/rubygems/ setenv PATH $PATH:/usr/local/rubygems/bin setenv RUBYLIB $RUBYLIB:/usr/local/rubygems/lib/site_ruby/1.8
上記のようにインストールした場合, RubyGems 関連のアンインストールは 以下のように行います. RubyGems 本体だけでなく, RubyGems によって インストールした全てのファイルがアンインストールされます.
# rm -rf /usr/local/rubygems
以下のコマンドを実行し, rails パッケージをインストールします.
# gem install rails --include-dependencies
※ プロキシが必要なときは次のオプションを加えます:
-p 'http://your.proxy.server:port'
また, 以下のようなエラーが表示されることがあるかもしれませんが, その場合は再度上記のインストールコマンドを実行してください.
例1)
ERROR: While executing gem ... (NoMethodError) undefined method `passed?' for nil:NilClass
例2)
ERROR: While executing gem ... (Gem::GemNotFoundException) Could not find rails (> 0) in any repository
ブラウザには Mozilla Firefox を推奨します. (他のブラウザではディレクトリツリー等が正しく表示 されない可能性があります).
ただし, Debian sarge で用意されている mozilla-firefox パッケージはバージョン 1.0.4 なので, gfdnavi のディレクトリツリー画面が正しく表示されません. そこで backports パッケージ (バージョン 1.5) をインストールします.
以下の行を /etc/apts/sources.list に追加してください.
deb http://backports.mithril-linux.org/ sarge-backports main deb-src http://backports.mithril-linux.org/ sarge-backports maindeb
以下のコマンドでバックポートパッケージをインストールします.
$ apt-get -t sarge-backports install mozilla-firefox $ apt-get -t sarge-backports install firefox-locale-ja
Gfdnavi 本体のインストール以降は Gfdnavi チュートリアル を参照してください.